私は、小説を書けるようになるには、どんな修行をすればいいのかわかりませんでした。
それでAIのgeminiの中の老作家に教えを願いました。いくつか教えて頂いた修行の方法の中で、「日記を書く」というのが始めやすいと思いました。小説を書くための修行を実践したことを、ブログに投稿するという形で日記を書くことに決めました。
そして、最初の日記の修行のテーマにブレインストーミングを選びました。頭の中のアイデアを絞り出す訓練です。
ブレインストーミングを選んだ理由は、直ぐに取りかかれて、結果も直ぐに得られるからです。何より一度やってみたいと思っていたからです。
面倒くさい印象もありますが、小説を書くためにはアイデアを出す思考力が必要だからです。
ブレインストーミングを実践してみると、予想しなかった言葉の組み合わせから、小説のアイデアを見つけることができました。
ブレインストーミングに使う2つの道具
ブレインストーミングをするには色々な道具があるようですが、一人で簡単にできそうな「9マス思考法」と「マインドマップ」が始めやすいと思います。
9マス思考法でブレインストーミング
9マス思考法は、メジャーリーガーの大谷翔平さんが高校時代に活用したと言われています。
具体的なやり方
1.9マスの作成:
3×3の正方形グリッドを作成します。これが9マスです。
2.中心テーマの設定と8つの連想:
中央のマスに考えたいテーマや課題を記入します。 例えば、「自分の目標」や「プロジェクトの改善点」などです。
これらのテーマの場合は、目標を達成するためには何をしたら良いか、何が必要かを8つのマスに書き込んでいきます。
大谷翔平さんの場合も目標を中心テーマにしていました。
違う例として、商品開発のように、今までにない新しいアイデアを出したい場合があります。
この場合は、中心テーマは目標ではなくて、求めるアイデアの出発点やきっかけという役割になります。
8つのマスには中心テーマから連想されることを書き込んでいきます。
3.アイデアの詳細化:
発想した8つのマスそれぞれについて、別の9マスを作って同じように実行するための具体的な方法を連想していきます。
目標達成の場合は、抽象的なアイデアをいろいろな角度から具体化していく工程になります。
9マスの階層を深めるほど、アイデアはより具体化していきます。
新しいアイデアを求める場合は、中心テーマから自由に連想します。目的に向かって行くわけではないので、あらゆる方向に連想が飛んでいきます。
4.選別と組み合わせ:
目標達成のテーマの場合は、出尽くしたマスの中から有効な手段を選別します。
新しいアイデアを求める場合は、出揃ったマス同士を組み合わせて、想像を超えた新しいアイデアを発想します。
小説のアイデアなどを求める場合は、後者の方の新しいアイデアを求めるテーマの連想になると思います。
マインドマップでブレインストーミング
「マインドマップ」や「ブレインダンプ」と呼ばれている方法で、中心から放射状にアイデアを展開していくスタイルの発想法です。
中心にテーマを置いて周囲に関連するアイデアを広げることで、視覚的に思考を整理することができます。
具体的なやり方
1.テーマ設定 :
まず、マインドマップの中心に置くテーマや課題を明確にします。
2.中心に書き込む :
大きな紙やホワイトボードの中央にテーマを書きます。これが全体の焦点になります。
3.放射状にアイデアを出す :
中心から放射状に線を引き、その先に関連するアイデアや連想を書き込みます。これらはテーマに直接関連するキーワードやフレーズです。
4.さらなる連想を広げる :
各アイデアからさらに放射状に線を引いて、そこから新たに連想されるアイデアを追加していきます。このプロセスを繰り返して、マインドマップを拡張していきます。
5.視覚的な整理 :
アイデアの関連性を示すために、線や矢印でつなげたり、色を使ったりすることで、視覚的に整理します。
6.見直しと選別 :
完成したマインドマップを見直し、重要なアイデアや実行可能なアイデアを選び出します。
この方法は自由な発想を促して、思考を広げるのに非常に効果的だと思います。
私は9マス思考法より、マインドマップの方が自由度が高く、手軽に使えるアプリケーションもありそうなので、マインドマップを使ってブレインストーミングをすることに決めました。
Xmind8とFreemindとFreeplaneの3種を検討
使いやすそうで無料のマインドマップアプリケーションをいくつか調べました。Xmind(XmindとXmind8)、Freeplane,Freemindの3種類です。
Xmind8(無料版)
長所
ユーザーフレンドリー :
インターフェースが直感的で、初心者でも使いやすい。
豊富なテンプレート :
多数のテンプレートが用意されており、すぐに使い始めることができる。
ビジュアル要素 :
グラフィカルなデザインが魅力的で、見栄えの良いマップを作成できる。
エクスポート機能 :
PDFや画像形式でのエクスポートが可能で、他のプラットフォームとの共有が容易。
短所
機能制限 :
無料版には機能制限があり、一部の高度な機能は有料版のみ。
オフライン利用制限:
一部の機能はオンライン環境での利用が必要。
Freeplane
長所
オープンソース :
無料で利用でき、開発が活発に行われている。
多機能 :
スクリプトやプラグインを追加することで、機能を拡張できる。
カスタマイズ性 :
マインドマップのデザインや構造を細かくカスタマイズできる。
オフラインでの完全利用 :
オフラインでも全機能が利用可能。
短所
インターフェース :
初心者には少し取っ付きにくいインターフェースで、学習曲線がある。
見た目 :
Xmindと比べるとデザインがシンプルで、視覚的な魅力に欠けることがある。
Freemind
長所
オープンソース :
無料で利用でき、常にコミュニティによって更新されています。
シンプルなインターフェース :
使いやすいインターフェースで、基本的な機能に素早くアクセスできる。
軽量 :
軽快に動作し、システムリソースをあまり消費しません。
ノードのカスタマイズ :
色やフォントの変更が簡単で、ノードの視覚的な整理が可能。
XML形式での保存 :
他のアプリケーションとの互換性があり、データの移行がしやすい。
短所
機能制限 :
機能がシンプルで、高度な機能が不足していることがある。
ビジュアルの限界 :
見た目のデザインは他のアプリケーションと比べると劣ることがある。
ユーザーサポート :
コミュニティベースのサポートが主で、公式のサポートはあまり充実していない。
Xmind8 Freeplane Freemindとの比較
特徴 | Xmind8(無料版) | Freeplane(オープンソース) | Freemind(オープンソース) |
---|---|---|---|
ユーザビリティ | 高い(直感的なインターフェース) | 中程度(少し学習が必要) | 高い(シンプルで使いやすい) |
デザイン | 魅力的で豊富なテンプレート | シンプルでカスタマイズ性が高い | シンプル(デザインに限界あり) |
機能性 | 限定的な機能(有料版で拡張) | 多機能でスクリプト対応 | シンプルで基本機能中心 |
エクスポート | 一部制限あり | html,pdf,markdown,etc | xml形式での保存 |
オフライン | 一部制限あり | 完全オフライン利用可 | 完全オフライン利用可 |
カスタマイズ | 限定的 | 高度なカスタマイズが可能 | 基本的なカスタマイズが可能 |
サポート | 公式サポートあり | コミュニティによるサポート | コミュニティベースのサポート |
結論
視覚的な美しさや使いやすさを重視する場合 は、Xmind8(無料版)が適しています。
機能性やカスタマイズ性を重視する場合 、またはオープンソースを好む場合はFreeplaneが良い選択です。 軽量でシンプルなマインドマップが必要な場合 はFreemindが適しているでしょう。
OSによって選択が変わる
また、使用しているOSによって選択が変わります。Windowsならどれを選んでも簡単にインストールできます。
私は現在Linuxを使っているので、Xmind8とFreemindをインストールするには色々手続きが面倒なので、簡単にインストールできるFleeplaneを使いたいと思います。
Xmindには2つのバージョンがある
Xmindには新しいバージョンの正式版(Xmind8は古いバージョン)があって有料なのですが、限定的に試用できる無料版もあります。
これはLinuxにも簡単にインストールできたので試しに使ってみました。
ただ、有料版に促すポップアップ(「14日間無料で試せますから有料版をどうぞ」みたいな表示)が時々出たり、サインアップを再度求めたりするので、いつまでも無料で使い続けられるか不安ですが、マインドマップの表示はとても美しいです。
オンラインで利用できるマインドマップも有り
それから、オンラインで無料で使えるマインドマップもあります。ほとんどが登録を求められたり、作れるマインドマップ図面の数に制限があります。
オンラインならOSの違いは関係ないし、図面の数が限度に達したら古い図面を削除すればずっと無料で使い続けられます。オンラインのマインドマップの選択も有りですね。
とりあえずの結論として、私はFreeplaneを中心に使って見たいと思います(Xmindも利用できる間は併用してみます)
ブレインストーミングの中心テーマ(出発点)の選択
練習ですから、テーマは自分の身の回りのすべてが候補にできます。眼の前にあるパソコンやマウス、鉛筆や消しゴム、携帯や電卓など、なんでも構いません。
もう一つは、テレビ番組から流れる話題やネットニュースの中から見つけるやりかたです。
今回私は携帯の「Yahooニュース」を見て、「目覚まし時計」が話題になっていたので、これを素材、アイデアの出発点に決めました。
第一段階の連想ワード
「目覚まし時計」から発想する
マインドマップ(今回はXmind)の中心に「目覚まし時計」と書き込みます。 そして、「目覚まし時計」という言葉から連想される言葉を周囲に伸ばしていきました。
一番最初に頭に浮かんだ言葉は、「うるさく鳴り続ける」でした。次に浮かんだのは「朝起きられるか心配」です。
こんな風にして、「目覚まし時計」から連想される言葉を周りに配置させていきました。
12個の言葉が出たところで、第一段階のレベルの連想を終えました。似たような言葉しか浮かばなくなったからです。
私は感情的な言葉を連想する傾向がある
ここで12個の言葉を見渡してみると、目覚まし時計自体を表現したものより、私自身の気持ち、感情的な言葉が多いと感じました。
「遅刻したくない」「失敗したくない」「迷惑を書けたくない」「自分を信用しない」「時間が気になる」など、私の心理、性格を反映しています。
これは何を意味しているのでしょうか?何かを表現するということは、自分自身を投影するということでしょうか?
小説も作者自身を投影する
これが小説だとしたら、小説とは作者自身を反映したものと言えるのでしょう。
ブレインストーミングをしてみて、改めてそう感じます。 次に、12個の連想ワードそれぞれから連想されるものを付け足していきました。第二段階の連想ワードです。
第二段階の連想ワード
第二段階の連想ワードは、出発点の「目覚まし時計」から見ると孫に当たる関係になるので、「目覚まし時計」につながるイメージの言葉は少なくなります。
第二段階のワードだけを眺めると、それぞれ全く関係なく見えるものや、仲間のような言葉など、「目覚まし時計」からイメージがかなり広がったのがよくわかります。
第二段階のワードを組み合わせる
第二段階のワードを小説的な点からみると、どんな意味があるのでしょうか?
思いつくのは、第二段階のワードどうしを組み合わせると、新しいイメージが発生することです。
例えば「自分を管理したい」「怒った奥さん」とか、「臆病者」「切れたおじさん」、「認められたい」「切れたおじさん」など。
名詞がないと組み合わせにくい
ここで感じたのは、名詞的なものが少ないと組み合わせにくいことです。
「怒った奥さん」や「切れたおじさん」などの名詞がないと、形容詞的な言葉ばかりなので、形容詞的なことばどうしは組み合わせにくく感じました。
次にブレインストーミングをやる時は、形容詞と名詞を同じくらいの数を連想しようと思いました。
抽象的な名詞より具体的な名詞の方が組み合わせができる
また、名詞でも「自信喪失」「完璧主義」などの抽象的な名詞より、「駐車違反の車」「深夜の暴走族」のような具体的な名詞の方が組み合わせを作りやすいです。
特に小説のアイデアには、具体的な名詞の方が良いアイデアが生まれるような気がしました。
具体的な名詞があれば、抽象的な名詞も形容詞化して利用できます。
例えば「完璧主義の」「小心者」、「自信喪失した」「臆病者」のように組み合わせできます。例としては面白みはありませんが。
形容詞と名詞をバランスよく連想したい
これからは、形容詞と名詞を意識したいと思います。
動詞はどうなんだろう?動詞は形容詞的に使えるような気がします。例えば「歯を磨く」「切れたおじさん」、「トイレに行く」「おでん」(意味不明ですが)など。
小説のアイデア的には、形容詞と動詞は同じような役割のように感じます。とにかく、名詞、それも具体的な名詞をバランスよく連想するようにしたいです。
この後、第三段階も連想しようかなと思いましたが、第二段階に戻ってしまうように感じて止めることにしました。
初めてのブレインストーミングを実践してみた感想
- 中心テーマ(出発点の言葉、名詞的な言葉がやりやすい)は何でも構わないと思いました。
- 私は内面的な言葉の連想が多くて、具体的な事物の連想が少なく、自分の内面を見つめる傾向が強いと感じました。もっと、具体的な名詞を連想したいと思いました。
- 連想が素直過ぎた印象です。第二段階でもっと「目覚まし時計」から飛躍した連想もあって良かったと思います。
- ブレインストーミングにはマインドマップが便利だと感じました。Xmindは初期状態でカラフルに色分けされて、とても見やすいです。無料でも使い続けられればいいのになと思います(せこい ;^^)
- パソコンで作ったマインドマップは、見るだけでなく文字データとして出力して利用できるので便利です。Xmindはpdfに出力してテキストデータ化できます。Freeplaneはmarkdownフォーマットで出力できるので更に便利です。
マインドマップはブレインストーミングをするのに向いていますが、これが私に合った方法かはまだ確信はありません。
手段や表現方法は変わっていくと思いますが、私が調べたり実践したことをブログに投稿する形で、「日記を書く」ということを続けていきたいと考えています。